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Problems of Current Service Industry Statistics in China

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埼玉大学経済学会
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Abstract

21 中国のサービス業統計およびその問題点について 1 《翻訳》 中国のサービス業統計およびその問題点について1 許憲春(著) 李潔 作間逸雄 谷口昭彦 (翻訳と解題) キーワード:中国、SNA、GDP、サービス業統計、産業分類、価格指数、金融仲介サービス、 住宅サービス、コンピュータ・ソフトウェアの取扱 本稿では、中国サービス業の範囲および生産面の GDP 推計におけるその分類の変化を考 察し、中国サービス業統計に存在する問題を検討し、国家統計局によるサービス業統計の 改善措置について述べる。 Ⅰ サービス業の範囲および生産推計における分類の変化 1. サービス業の範囲 中国では、1985 年から生産アプローチにおけるGDPの推計が始まったが、その推計の重要 な構成部分としてのサービス業の生産面の推計もその時からである2。支出アプローチにお けるGDPの推計については、1989 年に試算が始まり、1993 年に支出系列の推計が正式に始 まったが、その重要な構成部分であるサービス業の使用面の推計も同時に始まった。 1985 年 3 月 19 日に、国家統計局は国務院に『第三次産業統計作成に関する報告書』を 提出した(李成瑞[1986]、pp.120-124)。同報告書の中で第一・第二・第三次産業の分類が示さ れるとともに、第三次産業統計とGDP統計を新たに作成する必要性について提言し3、国務 院はこの報告書を承認した。 この報告書では、第一・第二・第三次産業について次のように分類している。 第一次産業:農業 (農業、林業、畜産業と漁業を含む)。 第二次産業:工業(鉱業、製造業、水道・電力・蒸気・熱供給・都市ガスを含む)と建 設業。 第三次産業:上の第一次、第二次産業以外のその他の産業。 この報告書では、第三次産業に含まれる産業は多く、範囲が広いため、それを 2 つの部 分、すなわち、流通部門とサービス部門とに大別すべきであり、さらに、詳しく 4 つのク ラスに分類できるとしている。 1 本稿は『経済研究』2004 年第 3 号に発表されたものである。 2 伝統的な物的生産物バランス体系(MPS)における国民所得勘定には、交通・輸送業と商業・ 飲食業が含まれるが、その以外のサービス業は範囲外となっている。 3 この報告書では国民総生産(GNP)の作成が提言されていたが、実施の段階では実際には GDP を中心として推計が行なわれた。 中国のサービス業統計およびその問題点について 2 クラス 1:流通部門である。具体的には、交通・輸送業、郵便・通信業、商業・飲食業、 物資供給販売と倉庫業が含まれる。 クラス 2:生産と生活のためにサービスを提供する部門である。これには、金融・保険業、 地質調査業、不動産業、公益事業、対家計サービス業、旅行業、コンサルティング・情報 サービス業および各種技術サービス業等が含まれる。 クラス 3:科学・文化の水準および国民の資質を向上させるためのサービスを提供する部 門である。教育・文化・ラジオ・テレビ事業、科学・研究事業、衛生・スポーツと社会福祉事 業等がそれである。 クラス 4:社会公共需要を満たすためのサービスを提供する部門である。国家機関・政党・ 社会団体、軍隊と警察がそこに含まれる。 この分類の中で、さまざまなサービス業が全て第三次産業に分類されているので、1985 年以来、中国国民経済計算では、第三次産業はサービス業の同義語として使用されるよう になった。 2003 年に、国家統計局は上述の分類を廃止し、2002 年に新しく発布した『中国標準産業 分類(「国民経済行業分類」)』(国家品質監督検験検疫総局[2002])に基づいて、第一・第 二・第三次産業に対して再定義を行なった(国家統計局[2003])。新しい分類では、それぞ れの産業の範囲は以下のように規定された。 第一次産業:農業、林業、畜産業と漁業である。 第二次産業:鉱業、製造業、電力・ガスおよび水の生産・供給業と建設業である。 第三次産業:第一次、第二次産業以外のその他の産業である。それには次のものが含ま れる。すなわち、1)交通輸送・倉庫・郵便業、2)通信・コンピューターサービス・ソフト ウェア業、3)卸売・小売業、4)宿泊・飲

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