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Molecular shapes of gliding and surface variation proteins responsible for parasitism of Mycoplasma mobile

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氏名(生年月日)          (         ) 氏 名 久保 純 学 位 の 種 類 博士(理学) 学 位 記 番 号 第 5812号 学位授与年月日 平成 24 年 6月 27日 学位授与の要件 学位規則第 4条第 2項該当者 学 位 論 文 名 Molecular shapes of gliding and surface variation proteins responsible for parasitism of Mycoplasma mobile (Mycoplasma mobileの寄生性に関与する滑走運動と表面抗原の変化を担うタ ンパク質分子の形態) 論文審査委員 主査 教 授 宮田 真人 副査 教 授 寺北 明久 副査 教 授 中村 太郎 論 文 内 容 の 要 旨 昨冬から世界的に大流行している”マイコプラズマ性肺炎“の病原因子などとして知られる病原性 バクテリア(=細菌)である”マイコプラズマ“は、未知のメカニズムで宿主組織表面に張りつき、す べるように動く、”滑走運動“を行う。また、菌体表面の抗原性を変化させて宿主の免疫を回避する。 これらはマイコプラズマの寄生性、さらには病原性に必須である。これらのメカニズムの”鍵“となる タンパク質はそれぞれ同定されていたが、構造が調べられたことは、機能上での類似物を含めても皆 無であった。そこで本研究では、淡水魚の病原菌であり最速の滑走運動を行う Mycoplasma mobile(マ イコプラズマ・モービレ)を用いて、二つのタンパク質をそれぞれ単離し、分子構造を明らかにした。 滑走運動の“あし”として機能する Gli349 タンパク質を精製し、その構造を電子顕微鏡および流体 力学的方法で解析した。分子は全長 100 nmの八分音符形状(♪)で、音符の上の部分が滑走装置に埋 め込まれており、逆側の先端が球状であった。これらから、この分子がヒトの足のように動き、固形 物表面を掴む、漕ぐ、離す、元の位置に戻るというサイクルをくり返してマイコプラズマ滑走運動の 推進力を生むというメカニズムが示唆された。 次に宿主の免疫系から逃れるために菌体表面を覆っている MvspI タンパク質を精製し、その構造 を解析した。分子は全長 77 nmの“ぐ”の字形状で、濁点から見て逆端が脂質を介して菌体表面にアン カーされていた。分子によっては濁点部分が、“く”の字上部側にまっすぐに連なる位置に配置されて おり、この“分子構造の揺らぎ”によりマイコプラズマの免疫回避が行われるというメカニズムが示唆 された。 論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨 昨冬から世界的に大流行しているマイコプラズマ性肺炎の原因などとして知られる病原性の細菌 (=バクテリア)、‘マイコプラズマ’は、未知のメカニズムで宿主に結合し、すべるように動く“滑 走運動”を行う。また、自身表面の構造を変化させて宿主の攻撃から逃れる。これらはマイコプラズ マの寄生性と病原性に必須であるが、そのメカニズムの鍵となるタンパク質の構造が調べられたこと はなかった。本論文では、淡水魚の病原菌で、また最速の滑走運動を行うマイコプラズマ、Mycoplasma mobile(マイコプラズマ・モービレ)からそれぞれのタンパク質を単離し、分子構造を明らかにした。 まず、滑走運動の“あし”として機能する Gli349 タンパク質を精製し、その構造を電子顕微鏡およ び流体力学的方法で解析した。分子は全長 100 nmの八分音符形状(♪)で、音符の上の部分が滑走装 置に埋め込まれており、逆側の先端が球状であった。これらの結果から、この分子が足のように動き、 固形物表面を掴む、引く、離す、戻るというサイクルをくり返して運動の推進力を生むというメカニ ズムが示唆された。 次に宿主の攻撃から逃れるために菌体表面を覆っている MvspI タンパク質を精製し、その構造を 解析した。分子は全長 77 nmの“ぐ”の字形状で、濁点から見て逆端が菌体表面に結合していた。分子 によっては濁点部分が異なった構造をとっており、この“分子揺らぎ”により宿主の攻撃をかわすメカ ニズムが示唆された。 これらはマイコプラズマの寄生と運動のメカニズムの解明に大きく貢献するものであり、よって本 論文は博士(理学)の学位を授与するに値するものと審査した。

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