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Are the Processes of Recognizing One's Own Face and Name Special? : Investigation Based on the Stroop Task.

Authors
Publisher
岡山大学大学院文化科学研究科
Publication Date

Abstract

岡山大学大学院社会文化科学研究科紀要第27号 (2009.3) 自分の顔と名前に関する処理は特殊なのか7 -ストループ課題に基づいた検討- AretheProcessesofRecognizingOne'sOwnFaceandNameSpecial? :InvestigationBasedontheStroopTask. 塩 田 真友子 ・堀 内 孝 SHIOTA,Mayuko&HORIUCHI,Takashi 人間の顔と名前は、個人を同定するための最も基本的かつ重要な情報である。 パスポートや免許証 などの身分証明証に必ず顔写真と名前が記載されていることからもそのことがうかがえる。Tarr& cheng(2003)は、人間の顔認知について以下のような特徴が見られることを示している.すなわち、 新生児において顔のような刺激に対する視覚的偏好が見られること (Goren,Sarty,&Wu,1975; Johnson&Morton,1991)、行動指標において顔に特異的な反応が見られること (yin,1969;Tanaka& Farah,1993)、顔に対 して選択的に反応するニューロン (Ferret,Rolls,&Caan,1982)、脳領域 (Kanwisher,McDermott,&Chum,1997;Sergent,Ohta,&MacDonald,1992)、神経信号 (McCarthy, puce,Gore,&Allison,1997)が見られること、脳損傷患者において顔認識と物体認識に解離が見られ ること (Farah,1992;Farah,Levinson,&Klein,1995;Moscovitch,Winocur,&Behrman,1997;Farah, 1990)などの特徴が挙げられる。このように、人間の視覚的認識において顔に対し固有の特徴が見ら れることより、顔とその他の物体の認識システムは異なるものであると考えられるようになった。 さらに、Bruce&Young(1986)やBurton.Bruce,Johnston(1990)などは人物の顔認識モデルを提 唱した。Bruce&Young(1986)のモデルは、顔を知覚してから名前の認識に至るまで直列的処理が 行なわれると仮定したモデルである。Burtonetal.(1990)はBruce&Youn(1986)のモデルを改訂 し、IAC(interactiveactivationandcompetition:相互活性化競合)の概念を応用し顔だけでなく名前 からの認識も加えたモデルを仮定した。Burtonetal.(1990)のモデルは既知の人物の認識を前提と しているが、熟知性の高い人物と低い人物は同じように認識されているのだろうか。さらに言うと、 物理的にも心理的にも最も熟知皮が高いと考えられる自分の顔と名前は、他者の顔と同じ処理が行な われているのだろうか。自己顔は他者顔よりも速く検出される (Tong&Nakayama,1999;辻、1994) など、自己と他者の顔に関する反応の違いを報告した研究はいくつか見られる。 塩田・堀内 (2008)は、Burtonetal.(1990)のモデルに基づきプライミング課題によって自己と 他者の顔および名前の認知プロセスの差異を検討したOその結果、プライムがターゲットと同一人物 である場合に、ターゲットに対する反応時間が促進されるという反応パターンに自己と他者の差異は なく、自己の顔と名前の認知過程と他者の顔と名前の認知過程に基本的相違はないことが示唆された。 95 自分の顔と名前に関する処理は特殊なのか?-ストループ課題に基づいた検討一 塩田真友子 ・堀内 孝 しかしながら、ベースラインにおいて自己の顔と名前に対する反応時間が最も短かったことより、自 己の顔や名前は他者の顔や名前よりも効率的な処理が行なわれていることが示された。自己顔の処理 の効率性は、Tong&Nakayama(1999)や辻 (1994)などの知見からも示唆され、また、自己に関 連する情報は効率的に処理されるというMarkus,Smith,&Moreland(1985)の知見にも合致する。 Markus(1977)は、自己を複数のセルフ・スキーマの統合体であると捉えた。 セルフ・スキーマ は様々な領域における自己関連知識の表象であると考えられた。Markus(1977)は、このセルフ・ スキーマの妥当性を検討するために以下のような実験を行なった。 まず、実験参加者を特定の領域に ついてスキーマを持つ群 (schematic)と持たない群 (a

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