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Perturbative Analysis of Stationary Black Hole Magnetospheres

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氏 名 孝森 洋介 学 位 の 種 類 博士(理学) 学 位 記 番 号 第 5598 号 学位授与年月日 平成 23 年 3 月 24 日 学位授与の要件 学位規則第 4条第 1項 学 位 論 文 名 Perturbative Analysis of Stationary Black Hole Magnetospheres (定常ブラックホール磁気圏の摂動解析) 論文審査委員 主 査 教 授 石原 秀樹 副 査 教 授 中尾 憲一 副 査 教 授 神田 展行 論 文 内 容 の 要 旨 近年、様々な観測から銀河中心に巨大質量ブラックホールが存在すると考えられるようになってき た。ブラックホールはそれ単体で光ることはできないが、その周りにある物質や電磁場と相互作用す ることで大きなエネルギーを生み出すことができる。そのため、活動銀河核やガンマ線バーストとい った高エネルギー現象の中心エンジンとして働くと期待されている。中でも Blandford-Znajek(BZ) 機構(ブラックホールの回転エネルギーを磁場によって抽出する機構)は、ジェットやガンマ線バー ストを駆動する機構として期待されている。そのため、ブラックホールの周りの磁場構造を調べるこ とはこれらの高エネルギー現象を解明していくうえで重要な研究である。 一般的にプラズマの運動を含めて磁場を求めることは困難である。そのため、本論文ではプラズマ の慣性を無視するフォースフリー近似を用い、どのような磁場構造が形成されうるのか調べた。この 場合、磁場構造は Grad-Shafranov(GS)方程式と呼ばれる楕円型の微分方程式で決まる。この方程式 はライトサーフィス(磁場の回転速度が光速になる場所)と呼ばれる特異面を持ち一般的に解くこと は困難である。本論文ではこの困難さをどう扱うかについて論じた。また実際に、以下の2つの場合 について GS 方程式を解き、磁場構造を具体的に求めた。 (1) ゆ っ く り 回 転 し て い る ブ ラ ッ ク ホ ー ル の 場 合 で の GS 方 程 式 の 近 似 解 で あ る Blandford-Znajek(BZ)モノポール解について数値的に解析を行った。この近似解はブラックホール遠 方で破綻することが指摘されている。我々は GS 方程式を近似なしに数値的にとき、BZ モノポール解 の遠方の振る舞いを調べた。 (2) 最大回転しているブラックホールから真空磁場が締め出される現象が知られている。この効果は BZ 機構の効率を悪くする方向に働くと考えられる。我々は電流がこの効果に及ぼす影響を調べるた め、球対称なブラックホールでモデル化しこの場合の GS 方程式を導いた。また、ゆっくり回転して いる磁場を考え、その磁場形状を摂動的手法により具体的に求めた。 論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨 近年,様々な観測から銀河中心に巨大質量ブラックホールが存在すると考えられるようになってき た.ブラックホールはそれ単体で光ることはないが,その周りにある物質や電磁場と相互作用するこ とで大きなエネルギーを生み出すことができる.そのため,活動銀河核やガンマ線バーストといった 高エネルギー現象の中心エンジンとして働くと期待されている.中でも,ブラックホールの回転エネ ルギーを磁場によって抽出する機構として提案されている Blandford - Znajek 機構は,ジェットや ガンマ線バーストを駆動する機構として期待されている.そのため,ブラックホールの周りの磁場構 造を調べることはこれらの高エネルギー現象を解明していくうえで重要な課題である. 第 1 章では,ブラックホールに関連する活動的天体現象が紹介され,ブラックホール磁気圏の重要 さが述べられている.第2章では,曲がった時空中での Maxwell 理論が共変的に定式化され,ブラッ クホール磁気圏を取り扱う準備にあてられている. 第 3章では,プラズマの慣性を無視する近似のもと,定常回転するブラックホールである Kerr ブラ ックホールの周りの磁場形状を決定する Grad- Shafranov 方程式を導入している.磁場が回転する系 では,磁場の回転速度が光速になる面とブラックホールの地平面において方程式が特異となり,これ らの面で物理量が正則になるための境界条件が与えられている. 第 4章では,ゆっくり回転するブラックホールの周りの電磁場に対して Grad- Shafranov 方程式を適 用し,磁場の回転速度を微小パラメーターとしてする摂動展開を定式化している.また,高

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