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パートタイム労働法制に関する比較法的考察 : 日本と韓国を中心に

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「一氏名 L__ 学位の種類 学位記番号 学位授与年月日 学位授与の要件 学位論文名 論文審査委員 朴 宣映 博士(法学) 第3710号 平成12年3月23日 学位規制第4条第1項該当者 パートタイム労働法制に関する比較法的考察 一日本と韓国を中心にー 主査教授西谷 敏 副主査教授木下秀雄 高IJ主査教授藤田勝利 論文内容の要旨 (1)本論文は,欧米諸国,とくにフランスやドイツのパートタイム労働の実態と法制を分析基軸として, 円本および緯閣のパートタイム労働の実態と法制を比較検討し,とくに日本における今後の法政策に一定 の提言をしようとするものである。 (2) まず,第 lliiでは, ヨーロッパ諸凶およびアメリカのバートタイム労働と法制,そしてILOやJ<:じにお けるパートタイム労働の法的取扱いが検討される。ここでは,とくにフランスにおいて,パートタイム労 働が明鑑に労働時間数によって定義されていること,そしてフランス・ドイツなどにおいて,パートタイ ム労働とフルタイム労働の均等扱いが義務づけられていることが注目され,評価されている。 (3) 第 2常は,日本のパートタイム労働の実態と法制の分析にあてられている。そこでは, 日本のパート タイム労働の特徴として,①フルタイム労働者と実態がほとんど異ならないのにパートタイム労働者とし て位置づけられている,いわゆる疑似パートが多いこと.②フルタイム労働者との聞で賃ー令その他の労働 条件格差が大きいこと,③有期契約を締結している場合が多くその雇用が不安定であること,が指摘され る。そして,パートタイム労働者がそうした実態lこ置かれている最大の要因が日本のパートタイムj法制の 未整備にあること,そして多数の学説の努力にもかかわらず,判例もまたこうした状況を変えるに亙って いないことが指摘される。 (~) 第3章では,韓国のパートタイム労働の実態と法制が検討される。そこではまず,バートタイム労働 者が日本に比較しでかなり少ないこと,バート労働を利用する動機のうち.労働力不足に対応するため. という場合が多いことが明らかにされる。そして,とくに1997年の勤労基準法改正にあたって,パートタ イム労働者とフルタイム労働者の比例干ー等原則を定めた規定が挿入されたことと. その経緯が詳細に分析 される。 (5) 最後に結論として,日本にとってもパートタイム労働とフルタイム労働との均等敏いを定める法制の 確立が急務であること.その際,韓国の法制がド!本に重要な示唆を与えることが指摘される。 論文審査の結果の要旨 m 本研究は,日本と韓国のパートタイム労働の実態および、パートタイム労働にかかわる法制を比較した 貴重な研究である。円本の法制をヨーロッパ諸国やEUにおけるそれと比較した貴重な研究である。日本の 法制をヨーロッパ諸国やEじにおけるそれと比較した研究は,すでに少なからず存在するが,韓国のそれと 一時一 比較したのは,おそらく木研究が最初であろうと考えられる。とくに,韓国の1997年法における比{9lj'V等 原則の制定過程およびそれをめぐる各層の論議の研究は,日本にとってきわめて貴重な情報提供となるも のである。 (2) また,本研究が日本と韓国の比較研究を進めるにあたって,欧米諸凶. とくにフランス・ドイツの法 制を共通の評価基準として設定したことは.日本,韓同の共通性(共通していかにヨーロッパ的水準から 隔絶しているか)と相違を明らかにするために,適切なみ法であると考えられる。 (3) 日本のパートタイム労働に関する実態把握および日本の制定法,判例,学説の現状の把握も適切であ る。これは,日本人の研究であれば判然の前提として要請されることといえようが,本研究が留学生によ るものであることを考慮して,特に記しておきたい。 (4) 木研究が,比例平等原則に関する法律規定をH.4:にも導入すべきであると主張している点も, 卜分説 得力をもっ・法政策的提言と評価できる。 (5) もっとも,本研究にもまだ不十分な点は見られる。第一lこ,韓国のパートタイム労働の実態について は,今一ー歩掘りトげが足りないといえる。とくに,不安定雇用と総称される労働者(パートのほか,派遣 労働者,臨時労働者が含まれる)全体のなかでのパートタイム労働者の位置づけ.労働力不足への対応が なぜパートタイム労働の形態をとることにな勺たのか,などの点について, より深い分析が却l待される。 第一に,パートタイム労働については.そもそも今後, r男k協

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