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A Unified Approach to Periodic Orbits Formulas : Interference in Semiclassical Regime of Quantum System with Chaotic Classical Limit

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氏     名  佐々木 博 光 氏 名 Agung Budiyono (アグン ブディヨノ) 学 位 の 種 類 博 士(工 学) 学 位 記 番 号 第4374号 学位授与年月日 平成15年9月29日 学位授与の要件 学位規則第4条第1項該当者 学 位 論 文 名 A Unified Approach to Periodic Orbits Formulas: Interference in Semiclassical Regime of Quantum System with Chaotic Classical Limit 周期軌道理論への統一的なアプロー チ:古典的にカオスを示す量子系の 半古典領域での干渉効果 論文審査委員 主 査 教 授 中 村 勝 弘 副主査 教 授 中 山 正 昭 副主査 教 授 細 田 誠 論 文 内 容 の 要 旨 古典的な極限でカオスを示すような量子系の半古典領域での性質を調べると、しばしば古典周期軌道が大き な役割を果たすことが知られている。このような量子系の状態密度が1967年にGutzwillerによって初めて周 期軌道で表された。これが量子カオスの誕生と言われている。1988年には、Bogomolnyが波動関数も周期軌道 の和で表すことができた。また、最近、開放系に対しても、輸送係数を議論するときに、周期軌道公式が多く 出てきている。本論文では、周期軌道理論の物理的な必然性を示し、またそれを使って、上に述べられた様々 な周期軌道公式を統一的に導出した。また、新たに、様々な量子輸送の周期軌道公式を導いた。本論文は次の ように構成される。 第一章では、研究の背景・動機・結果の概要を述べた。 第二章では、研究の道具である半古典近似について述べた。特に注目したいのは半古典時間発展オペレター の導出と半古典領域に適している狭いガウス型基底波動関数の集合の必要性である。この章では、周期軌道が どのように数学的に導かれるかについて述べた。特にGutzwillerの周期軌道公式を詳しく述べた。 第三章では、第二章で示した枠組みを使って、古典的な極限で、カオスを示すような閉じた量子系を議論し、 エネルギースペクトルとエネルギー固有関数に対する周期軌道公式を導いた。 第四章では、GutzwillerとBogomolnyの周期軌道公式を統一的に導出することができた。しかも、狭いガウ ス型基底波動関数の集合を使うと、公式の物理的な意味も明確になった。特に固有関数については周期軌道の ところに”スカー”と呼ばれる周期軌道の傷跡が現れることを説明した。応用として、量子ドットと環境が弱 い結合であるトンネリングで結ばれる場合を議論した。このとき、共鳴ピークの振動部分はトンネリング領域 につながっている周期軌道に支配されていることがわかった。この場合のスカー、さらに電子の滞在時間も周 期軌道理論を使って説明した。 第五章では、完全に開いたカオス的な量子ドットの輸送係数について議論した。コンダクタンスの振動部分 はリードにつながっている周期軌道で表すことができた。これを使って、最近実験や数値計算で観測されてい るコンダクタンスの準周期性、フラクタル性、非対称性について説明した。 第六章では、本研究で得られた結果を総括した。 論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨 ナノスケールの世界を記述する量子力学の法則によると、電子は波であるだけで無く、粒子としても振る舞 ― 82 ― う。しかし、この法則はニュートン力学と異なり、線形の理論なのでカオス等の非線形な挙動を記述できない。 しかし、最近、ナノテクノロジーから生まれた量子ビリアード(量子ドットともいう)の量子輸送(電気伝導 等)を舞台にして、カオスの量子論的兆候を実験的に捉えることが可能となり、量子カオスという研究分野が 誕生した。本論文は、量子論と古典論のボーダーの解析に威力を発揮する半古典理論を道具として、量子ドッ トの量子輸送の実験を解析する。とくに、古典極限でカオスを示すような量子ドット系の半古典領域での振る 舞いが、古典不安定周期軌道で説明できることを明らかにしている。具体的に、 第1には、量子輸送係数の様々な周期軌道公式を導出している。特に、狭いガウス型基底波動関数の集合を 使うと波動関数については周期軌道に沿って「スカー」と呼ばれる周期軌道の傷跡が現れるこ

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