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Anamnesis in Plato's Meno and Phaedo

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プラトン『メノン』および『パイ ドン』における想起について 塩 s o. 序 出 まr./.与多ノ - 19- 初期の対話編においてプラ トンは,本当に知っている乙とと単に知ってい ると思っているだけの乙ととを厳格に区別する。対話編中のソクラテスは, アポリア 問答の相手の答を乙とどとく吟味論駁し,相手を困惑に陥れ,その無知を明 らかにするのが常である。何に関してであれ,自分がその知識を持っている と信じている限り,人はそれを疑ってみる乙ともしなければ,新たにその知 識を求めようともしない。自らの無知の自覚こそが人を知識の探究に向かわ せるのである。ソクラテスが相手を問答によって徹底的に吟味論駁すること の目的は乙乙にあった。しかし,それにもかかわらず,ソクラテスの問答に よる吟味は,初期対話編の多くが示すように,相手の無知の暴露に終り,積 極的な知識の探究に向うことができなかった。ソクラテスの哲学 (ψcAoσ0(/)- Jα〉の精神を受け継ぐプラトンにとって,問答という方法は果して単なる吟 味論駁に終る 乙となく ,真の知識に到りうるのか,至IJりうるとすれば,それ はいかにして行われるのかという 乙とが,何よりも先ず解決すべき問題であ った。 プラトンは『国家』のディアレクティケーにおいて,乙の問題に対する一 つの包括的 ・体系的な答を出しているが,乙れに先ん じて乙の問題に対して プラトンが最初の答を試みたのが『メノン』および『パイドン』の想起説で ある。しかしながら, wメノン』および『パイドン』 の想起説を見るとき, それぞれで語られているととの聞には,以下に見るように,幾つかの基本的 な点でくい違っているのである。本稿においては, S 1, 2でこの食い違い を明らかにし,次に両者が果して整合的 ・述続的に理解できるようなもので あるか否かを検討し,それを通して想起説がいかなるものであるのかを切ら かにしずこし、。 ( 157) 1 . rrメノン』における想起説 ? ? 『メノン]80,D において, i徳とは何かjというソクラテスの問に答えZ アポリア ζ とができず,行きづまりに陥った〆ノンは,自分も「徳とは何かJ~1.1 ら γ いとするソクラテスに対して,次のように問う。!i何であるのか全く知ら十 いものを一体どうやって探究することができるのか。知りもしないもののlゃ からどのようなものをそもそも探究の対象に選ぶζ とができるのか。また, かりに探りあてたとしても ,それが自分が知らなかったと乙ろのものだと ,ど うして知るととができるのか。J乙のメ ノンの問に対して, ソクラテスはが! 起説を拠出し,自分述が全く;rJらないものを探究しているのではないζ とを 示して, r何であるか」知らないものを探究することが徒労ではない乙とを 主張す lるo 81,A以下で諮られる想起説の説明は" I[A] 81:B-82B, (B) 82B'-815 B , 1( C ) 85 :B -Cの三部分に分ける乙とができるo (A)81,s-82,B において恕起説は次のようなものとして主販されている。 [ I ) : (1) 塊は不死であり,すでに何度となく生まれかわってきた。 (2) 魂はとの枇|のものであれ,ハデスの闘のものであれ,あらゆる のを見てきている (ωpαKUfα)。 (:3) (1)および(2)により,魂がすでに学んでしまって (μcμ&'0η1:' c!.ν)γ いようなものは何ーっとしてなし-。 (4) (:3)(ζより:.徳,tζついてであれ,他の何|についてであれ,魂が以前 乙h知っていたζとである以上,それらのζとを恕い起す乙と lがで きる'0 〔日〕ω 事物の本性は全て親近的である(刊CV66cωcdπdmcwγγ,(;ν05c ω仰(}。 (:2) [1 Jー (3)およびCUJー(1.)により,もしひとが勇気をもち,倦むl乙 となく探究を続けるならば,何か一つの乙とを想起すれば,その伊 がきっかけとなっ 1て,その他の全ての乙とを自分で発見する乙と i・.. 基1bνducυpclν)ができる'0 〔皿〕 以上|のととから,探究する (1"手r(fv)とか学ぶ〈μ砂 ,0&仰のとカ う乙とは,全体として恕起に他ならなし哩O (B]8:2B-85Bにおいて,ソクラテスはメノンの家の奴段の少年との問答 (15'8 ) ‘ー・句・ ,; .. .・ I'c '" d ., プラトン『メノンJおよびrパイドンJにおける想起につい

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