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〈総説〉脳虚血における脳白質傷害

Authors
Publisher
近畿大学医学会
Publication Date
Keywords
  • 脳白質
  • せん妄
  • 全脳虚血
  • エダラボン

Abstract

[抄録] 神経軸索やグリアで構成される脳白質の病変は加齢と共に進行し,認知機能障害や歩行障害やなどの臨床徴候との強い関連性がある.白質傷害は慢性の脳低灌流が原因であるが,近年,急性の脳虚血でも白質保護の重要性が認識されてきている.われわれは,脳白質病変を主体とするラット脳慢性低灌流モデルを用いて,過換気による低二酸化炭素血症が線条体の白質病変増悪を引き起こすことを見出し,長期の過換気が高齢者や脳血管障害患者のせん妄の一因である可能性を示した.さらに,この増悪を静脈麻酔薬ケタミンが抑制することも見出した.また,心肺停止・再潅流モデルを用いたラット急性全脳虚血において,海馬CA1のミクログリアの活性化と神経細胞体傷害に遅れて神経軸索(広義の脳白質)の傷害が認められること,さらにエダラボン(ラジカット(R))が,血再灌流60分後の投与でもこれらの傷害をほぼ完全に抑制することを見出した.

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