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Drama as a Game

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- 48- 演劇における「遊び、」 山 ? 利 秋 王政復古喜劇は, i遊び」の形態の一つである演劇の中でも,とりわけ 「遊び」の要素が支配的であるように思われる。 ζ とばの表現i乙もまた筋の 展開の中にも,それは明らかである。 (ζ とばについての一つの小さな例を取り上げると,コ ングリ ー.ヴ William Congreve)の喜劇では三つ今作品にそれぞれ一回ずつ, i競馬J (Race) という ζ とばが使用されている。多趣味なコ ングリ ーヴが馬K対し でも興味を抱いていた ζ とは,彼の蔵書の中にある 'TheGentleman" Jockey' (目録番号m という表題の一冊の書物が傍証していると言語れて いるが,十七世紀のイギリス上層社会~c,馬・乗馬・競馬iζ対する強い愛好 の風潮があった乙とは事実で, ジヨンソン (BenJonson)の 『エヒ シ一'/0 (何E々か恥恥ρ戸抑仰仰tκωω…Cωωoe 文学作品;に乙もその証拠をとどめている。特iκζ166ωO年の王政復古以後は,ヰヤ ールズ二世が率先?てζの方面の愛好者振りを発輝し伐とも手伝って,馬 に寄せる人々の関Jし、は高かったようで、ある: P ドライデン (John Dryden) の 『劇詩論 ~ (An Essa_v 01 Dranlati, oesy, 1668) にも 「競馬J'C警えを借りた箇所が一つある。それは三統一 2722237l;でア触れて,いかに古代作家が戯曲の素材として取り フ マッ クスだけに焦点を絞ったかを説明する所であ ム2422 3 7rrJiJさ主主主 いてやり,詩人をゴ一川肌しかも目のあたりで初めて見るようにさぜる のだJ(小津次郎訳)と述べられている: 『ホモ.ル / ル一デン ス ~ (H 5克;♂7z2丸;シイ ジンガ 仙 n汁H,uizinμ糾)川lはまム, rrれh川川lド付咋:千中!ド附: (756 ) • 演劇における 「遊びJ -49一 「馬上試合J (tournament) について,そ乙にみられる 「劇的要素」 (dramatic element) と 「愛欲的要素J (erotic element)に注目して,演劇 とスポーツの共通性を指摘している;「馬上試合」が 「競馬」に変った十七 世紀のイギリスにおいても, i競馬場Jと 「劇場」が,社交場として,また いわゆる悪所として,共通の要素を備えていた乙とは想像に難くない。 ドラ イデンが説明上用いた 「競馬場」のイメージも,所を得た最も妥当なものと 言27リーヴや他の王政復古期の作家たちによって表現されている 「競 馬Jのイメージは,全体的にみて,極く僅かである乙とは事実である。しか し.同様に数少ないながらも, I劇場」や 「劇詩人Jについての言及が見の がーない重味を持つのと伺様, 王政復古郡!の特異性を知る一つの手がかり としての意味は十分に持っているように恩われる。 「遊び」のーっとして三 「埼馬」が 「劇的要素」を多分に持ち,また概念化された言葉としての 「競 馬」が,劇中の一つの構成要素として, 一つの 「遊び」としての 「演劇Jを 際立たせる役割を果している一一乙乙に, 王政復古喜劇に顕著な 「演劇」と 「遊び」の関係が,乙のささやかな例を通しでも明確に示されているのであ る:乙ろで,乙の時代において,馬を 「遊び」の対象とする乙とができたの は,上流人士iζ限られていた乙とは言うまでもない。劇場i乙足繁く通ったの も上層社会の男女であった。王政復古喜劇は,所詮一部の限られた有閑階層 の気晴らしの場を与えるものに過ぎなかったのである。それであるからば乙 そ, i遊び」としての特徴を持つ乙ともできたのである。観客は,王をはじ めとして,笠活にゆとりがあり,その上,知的に洗練され,少々羽目をはす しでも,生活上何の痛淳も感じないエリートたらであった。劇作家たちも, 十八世紀の劇作家とは異なって,パトロンの経済的保護を必要としない 「自 白な紳士たら」であった。従って,表現の内容に何の制約ぞ受ける乙ともな かったので、ある。 乙のよ人 にして創作された喜劇作品が,小さな世界のJt1で陵成されたー穫 の同好会自味の限界を越える乙とのできなかったのは当然の乙とであろ 足。喜劇l乙特有の調刺精神は乙こにもみられるが,それは人間性一般を的に Jるというよりは,むしろ,彼らエリートの小世界に閥入しようとする粗野 で低俗な一部の成り上がり者に向けられるのであった。知的に劣ることと, 洗練さの欠如が瀦刺的笑いを誘発する動機となった。しかし,乙の種の笑い ( 757) - 50- は,いわゆる「卑しい

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