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シンポジウムⅠ オ シカイ シテ ダイ 16カイ キョウイク カイカク シンポジウム ホウコク シンポジウム ガクシ カテイ ニ オケル キョウヨウ キョウイク ノ アリカタ

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大阪市立大学 『大学教育』 第8巻 第1号 2010年9月 ■ 第16回教育改革シンポジウム報告 :シンポジウム 「学士課程における教養教育の在り方」 シンポジウムⅠを司会して 松 岡 信 之 ・山 田 礼 子 国際基督教大学 ・同志社大学 MATSUOKA,NobuyukiandYAMADA,Reiko 【はじめに】 1979年12月、「一般教育学会」としてスタートした 「大学教育学会」は、2009年に創立30周年をむかえた。 学会創立の30年前 (1949年)には新制大学制度がスタ ートして、大学教育に 「一般教育」がとり入れられた。 一般教育学会は、戟後スタートした大学教育を 「一般 教育」という切り口から検討し、研究することを目指 したのである。30年前の 「一般教育学会設立趣意書」 を読み返してみると以下のような記述がある。 『-現 代社会の錯綜した、予断Lがたい伸展状況の中で、大 学教育における一般教育の重要性が改めて認識され強 調されるとともに、その対処のため総合的かつ基本的 な研究活動の必要性が痛感されるようになってまいり ました』。戟後30年あまりを経過したこの当時の状況 を振り返ると、1971年 (昭和46年)には中央教育審議 会から 「今後における学校教育の総合的な拡充整備の ための基本的施策について」と題する答申 (所謂、 「四六答申」)が出され、教育全体の見直しが行われた。 そこでは大学教育についても、教育課程の改善の方向 が示されるなど、さまざまな指摘がなされた。1970年 代後半の進学率 (大学+短大)は、30%台の後半とな り (文部科学省学校基本調査)、当時の大学教育はM. トロウの言うマス化への移行が始まり、それまでのエ リート教育とは異なる観点から、大学教育の充実が検 討され始めたのである。 設立趣意書にある 「一般教育」を 「教養教育」に置 き換えてみると、現代の大学教育の抱える課題と重な るものがあり、改めて大学教育における 「一般教育」、 「教養教育」の課題の深さ、大きさを感じさせられる。 今回のシンポジウムは 「学士課程における教養教育 のあり方」をテーマと定めた。「学士課程」という言 葉は、2008年12月の中央教育審議会答申 (以下、「学 士課程答申」)で用いられて以来、一般化してきてお り、従来から本学会が主張してきたように個々の専門 領域の学部教育ではなく、各学部の教育に共通する教 育内容や4年間の大学教育全体の教育課程を見直し、 その内容を充実する必要性が認識されてきている。 「教養教育」はこの答申で指摘されている学士課程 教育が抱える課題の主要な受け皿となるものとして考 えられるが、この答申の中では 『教養の意味 ・内容を めぐっては、多年にわたって様々な議論のあるところ であるが、今回の参考指針は、学生の学習成果という 観点から記述したものである。-』として、教養につ いての深い議論を避けたまま、学生の学習成果という 観点からの 「参考指針」が示され、(1)専攻する学問 分野の基本的な知識 ・理解、(2)知的活動、職業生活、 社会生活で必要な汎用的技能、(3)自己管理、チーム ワーク、倫理観などに関連する、態度 ・志向性、(4) これまでに獲得した知識 ・技能 ・態度等を総合的に活 用する、学習経験と創造的思考力、の4項目が掲げら れた。 この表記は 「これまでの教養教育に関する議論はさ ておき、各専攻分野を通じて培う学士力の内容は、コ ミュニケーション・スキルなどの汎用的技能、チーム ワーク、リーダーシップなどの態度 ・志向性に重点が 置かれる」とも読み取れる。この背景には、学士課程 答申で指摘するように 「企業の採用 ・人事の面におい て、産業界から大学 (とりわけ学士課程)に対し、職 業人としての基礎能力の育成を求めるようになってい る」(学士課程答申、第2章、第 1節)ということが 43 松岡 ・山田 「シンポジウムⅠを司会して」 あると推測できる。 具体的な学習成果を明らかしていくことに異論はな いが、これまでの本学会における教養、教養教育をめ ぐる議論や過去の大学審議会答申や中央教育審議会答 申の内容を振 り返ると、これまで本学会が主張してき た 「学士課程教育」の内容が、汎用的技能や態度 ・志 向性の育成ということに燥小化されて理解されてはな らないし、教養の意味 ・内容を 『様々な議論のあると ころであるが-』で片

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