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<原著>ハイドロキシアパタイト固着陽極酸化チタン(近大マテリアル)のウサギ生体骨との組織学的かつ機械的な結合能

Authors
Publisher
近畿大学医学部
Publication Date
Keywords
  • 陽極酸化チタン(Anodically Oxidized Titanium)
  • ハイドロキシアパタイト(Hydroxyapatite)
  • 引き離し試験(Detaching Test)
  • 骨結合係数(Affinity Index)

Abstract

従来,チタンなどの金属と生体骨との親和性を獲得するため表面にハイドロキシアパタイトをコーティングする,あるいは形態学的に多孔性を付与するといった表面修飾が行われてきた.しかし,これら両方の特性を兼ね備えさせる表面修飾は困難であった.そこで近畿大学総合理工学部において,ハイドロキシアパタイトを添加した電解浴中でチタンを陽極酸化処理し,アナタース多孔性構造で,かつハイドロキシアパタイトを含有させた酸化被膜層を形成させることにより,これら両方の特性を備える近大マテリアルを開発した.今回,これらをウサギ脛骨へ埋入し,骨とインプラント界面の組織学的な骨親和性を評価するとともに,引き離し試験を施行し,さらに破断面の元素分布回析を行った.その結果,近大マテリアルは線維性組織の介在なく,骨とインプラントが直接結合しており,埋入早期から高い骨親和性が認められた.また元素分布回析から近大マテリアルの酸化被膜層内への新生骨の侵入が示唆された.結合強度は,酸化被膜厚を約50μm と厚く形成した場合は単なる陽極酸化チタンに比べてハイドロキシアパタイト含有による増強効果は認められなかったが,被膜厚を約15μm と薄くした近大マテリアルでは埋入4週という早期から結合強度が有意に増加した.このように骨と高い親和性を有する近大マテリアルは生体内で安定して存在し,高い臨床応用の可能性を有すると考えられる.

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